上水道処理施設 上水道処理施設

上水道処理施設

上水道では、広く一般の人が飲んでも健康に悪影響を及ぼしたり、不快にさせたりすることのない水を供給する必要があります。水道の水が無色透明であることが当たり前のように使用していますが、水道の水源である川や湖の水は、濁っていることの方が多いのです。それは水道施設の各段階において水質管理や浄水処理を行い、安全な水を供給しているからです。

上水道処理施設としては次のようなものがあります。

上水道処理施設としては次のようなものがあります。

貯水設備

原水を貯留するための、ダムなどの貯水池、原水調整池などの設備をいいます。

取水施設

水道の水源である、河川・地下水・ダムなどから原水を取り入れます。そのための、取水堰・深井戸・取水管・取水ポンプなどの設備をいいます。

導水施設

取水施設で取り入れた水を浄水施設へ導くための導水管・導水ポンプなどの設備をいいます。

浄水施設

原水を飲用に適した水として浄化処理するための設備をいいます。水道は水の濁りのもとになっている物質を取除き、水質基準に適合した必要量の水を安定して供給することが大切です。このように、自然の水に手を加えて水質を改善することを浄水処理といいます。

配水施設

各家庭などに供給するための、配水池・配水ポンプなどの設備をいいます。

浄水施設プロセス

浄水処理施設のプロセスを下記に示します。

1.着水井 浄水場の取り入れ口であり、水の量や水位を調整します。原水に含まれている、有機物、アンモニアなどを酸化、分解させるために塩素注入(前塩素注入)します。
2.混和池 混和池では、原水の濁りである細かい粘土粒子を凝塊(フロック)させるために、凝集剤を注入します。凝集剤としては、硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム(PAC)が主として使用されます。
3.沈殿池 凝塊(フロック)した粘土粒子を沈殿させ除去します。
4.ろ過池 粒状層に通し、細かいフロックや細菌類を除去します。
5.滅菌室 ろ過された水は、送水前に塩素で消毒(後塩素注入)します。水に溶けた塩素は残留塩素として、送水・配水過程においても消毒力を維持できるようにしています。塩素剤としては、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム、液化塩素などが使用されます。
6.浄水池 消毒された水をためて調整します。
7.送水設備 浄水施設で浄化処理された浄水を配水施設に送るための送水管及び送水ポンプなどの設備をいいます。
8.配水設備 各家庭などに供給するための、配水池・配水ポンプなどの設備をいいます。